PMA-201SAをヘッドホンアンプ化 ― 2026年03月11日
DACを作り過ぎたので、それらを切り替えて使えるヘッドホンアンプを作ってみました。

実はですね、我が家のヘッドホンアンプはこのXK-009なんです。
XK-009は発売当時に予約して購入したので、音も含め全てが耳に、いや身体に沁み込んでいる、私にとっては「音質標準機」なんです。
今までXK-009に代わるヘッドホンアンプをいくつか試しましたが、結局のところまたXK-009に戻ってしまって現在に至ります。
音が良いとか悪いとかいうよりも、聴きなれている音なので一種の安心感のようなものがありますし、反応の良いレベルメーターもポイント高いんですよね。
後継モデルのXK-S9000も当時新品購入して所有していますが、XK-009のほうがサラっと流れるように奏でてくれるのでずっと愛用しています。

でも、いくらなんでもカセットデッキをヘッドホンアンプとして使い続けるのは違う気がするので、DENONのPMA-201SAというミニコンポ用のプリメインアンプをポチってみました。
そう、一連のDAC化で餌食になってもらったチューナーと同じシリーズのアンプです。
チューナーと同じく人気がないようで、ほぼ送料で落とせます。
このくらいの価格なら失敗しても諦めがつきますしね。
ちなみにCDプレーヤーのDCD-201SAは人気があるようで少々お高いです。

選んだ理由はコレです。
入出力がめっちゃ豊富なんです。
入力だけ見ても7系統って、このサイズで他にはちょっと無いですよ!
PHONO入力まで付いてるし。
でも入力セレクトはロータリーエンコーダーの順送りなのがちょっと残念かな。
ボタン1つでダイレクトに選択出来れば満点なのですが価格が価格なので妥協しました。

すべての端子が金メッキで、スピーカー端子はバナナ対応と、まるで高級機みたいです。
もちろんヘッドホン端子が付いているので、試しにこのまま無改造で使い始めました。

こんな感じでド真ん中にセッティングして毎晩使ってみました。
みたのですが・・・ん~~~~
悪くは無いです。高音もちゃんとキレイだし低音も力強いしメリハリ調で解像感もある。
だけど・・・なんというか・・・流れるように奏でてくれないというか・・・疲れちゃう。
やっぱりね、ヘッドホンを聴くためにハイパワーアンプを使うのはベストでは無いので、プリメインアンプではなくセレクター付きのヘッドホンアンプに改造する事にしました。

それではバラします。
ミニコンポ用ですが、ディスクリートで組んである真面目なアンプです。
スピーカーなら良い音で楽しめると思いますよ。とくに小口径なんか合いそうな感じかな。

重たい強力なトランスは必要ないので撤去です。

基板を取り出しました。
ざっと各部を確認してから、プランをイメージしてメスを入れていきます。

メインアンプ部とフォノイコライザー回路は必要ないので全撤去しました。
電源部とプリ部のみになりましたので、ここにヘッドホンアンプを追加していきます。
サービスマニュアルが入手できたので作業性がアップ!
増幅度まで記載されているので助かりますわ。

せっかく付いているPHONO入力ですが、使わないのでフォノイコライザー回路は撤去してセレクターへ直結しました。
これで各入力7系統が同じ条件で使用可能になります。
で、撤去したフォノイコ跡地をヘッドホンアンプとして活用する作戦です。
うん、合理的ですね!
出力系になるので、GNDラインは念のため入力系から切り離しました。

回路はXK-009のを参考に組みました。
と、言ってもよくある一般的なゲイン10のオペアンプの回路ですね。
ここで問題が。
ゲインが10倍ともなると、オペアンプの入力電流の影響でオフセットが大きく出てしまいます。
試しに付けたNJM4580DDでは約0.3Vとヘッドホンアンプとしてはちょっと不穏な数値です。
このアンプは入力を切り替えた際にリレーでミュートがかかるという良心的な仕様なのですが、その度にポツポツ音が出てしまって精神衛生上よろしくないのです。
対策としては、前段にもう1つオペアンプを追加して5倍くらい増幅してからカップリングを介してヘッドホンアンプへという流れになりますが、できればオペアンプ1発で済ませたいところ。
ちょっと悩みましたが出力カップリングコンデンサを付けて解決させました。
そう、ヘッドホンアンプ沼ガチ勢が大大大嫌いな出力カップリングコンデンサです。
高耐圧で大容量なら問題ないんじゃね?って事で実験も兼ねて採用です。

トランスはジャンクCDプレーヤーから外した物を利用します。
DP-990SG用っぽいです。葬っておいてなんですが、もう覚えてないですわ。
CDプレーヤー用ならFL管用の出力も備わっているので無理なく換装できます。

それらを全部組んで仕上がったのがコチラ。
スッカスカ!いやー、軽くなりました!
いいですね、回路もシンプルです。

スピーカー端子も撤去したのでとりあえずテープで目隠し。
プリ出力も機能するようにしたので、プリアンプとしても使えます。
ACアウトレットを撤去してインレット化。これで使わない時の収納もスッキリです。
コードがぶらんと付いていると、地味に邪魔なんですよね。

それでは試聴です。
普通のオペアンプなヘッドホンアンプなので特別何かスゴイとか、そういう神経質な部分は無いのが逆に良いですね。
XK-009よりもシャキっとして解像度が高いです。これはこれで良き良き。
XK-009はドルビーICのCX20188を通ってからヘッドホンアンプに入るので、その影響で少しマイルドになるのかもしれません。
SOURCE DIRECT をONにする事でセレクターとボリウムしか通らなくなりますので、鮮度がぐんと上がるのを体感できます。まさに狙い通りのセレクター付きヘッドホンアンプです。
長時間聴いても疲れないし、細かい音もしっかり拾って出力してくれるので、私には十分なクオリティです。
とりあえず、ヘッドホン端子が3.5mmなので6.3mmへの変換ケーブルを作らなくちゃかな。
不満が出たら、手を加えて遊んで行こうと思ってます。
あ、下のコはCDX-10の部品鳥にと入手したジャンクのCDX-9ですが、アナログ出力も悪くないのでCDX-1aと同じ改造を施してテスト機として活躍してもらう事にしました。
PRO-BITも良き良きですね。
あきゅ T-110CSをDAC化 完成 ― 2026年01月16日
それでは制御系を組んで最後の仕上げ作業に入ります。
入力選択の他に3種のデジタルフィルタ+αを簡単に切り替えらえるようにするはマイコン制御が不可欠になりますので最後の難関に挑みます。

今まではarduinoで組んでいましたが、今回からラズパイに挑戦です!
って言ってもまぁ、chatGPT(通称チャッピー)に手伝ってもらって・・・というよりもほぼ全部やってもらう感じになりますかね。
いや、チャッピーがあるからこそ、新しい事にチャレンジできるわけでして。
ホント心強いです。

これまで作った基板の制御は全て5Vのプルアップなので、このまま3.3Vのラズパイと接続すると多分死ぬのでプルダウンに変更して接続しました。
これでレベル変換しなくても多分イケるはずです。

ハードの設計と配線が終わってからプログラミング勉強会の始まりです。
まずいきなりThonnyの使い方が分からくてですね・・・arduinoと勝手が違って超苦戦です。
そんな素人以下の私でもチャッピーはすごく優しい・・・!
誉めて伸ばすタイプの先生みたいで、「お前ンな事も知らねぇのかよ」とか「もう面倒見切れねぇよ」なんて絶望的な事は絶対に言わないし、なんならちょっとでも良い所があるとしっかり誉めてくれるので嬉しくなっちゃいます。単純ですよね。
義務教育時代にこういう先生に巡り会えていたら、普通に高校進学とか出来ていたかもしれないなぁ、なんて思ったり・・・んなわけないか(^^;

7セグLEDの付いていた所にSSD1306のOLED表示器を付けました。今回初めて使います。
チャンネル表示だった部分に付ける都合上、サイズ的にも限定されてしまいますので今回の用途にピッタリです。
選択した入力とデジタルフィルターを表示させるようにしましたが、さすがに小さいので元々並んでいるLEDでも状態を表示できるようにしました。
最初はSDAとSCKを逆に繋いで動かなくて、チャッピーに指摘されるまでわかりませんでした。そんなレベルでも見捨てず最後までしっかり面倒見てくれたチャッピー先生にはホント感謝です。

パネル中央のAccuphaseロゴ部分の照明をLED化します。
100均ライトのCOBを摘出して利用しました。
電流は5mAほど流しましたが、それでも刺さるように明るいです。

ディエンファシスも機能するように組みました。
これで古いCDソフトも安心して楽しめます。
やっぱり規格を遵守するのって大切ですよね、なんてね。
オリジナルのアナログ回路はこんな感じでした。
4つのPCM1700Uを電圧加算してGICフィルタ+バッファリングして出力というシンプルな構成です。
アキュフェーズのMMB-DACを正しく楽しむために、DAC基板は極力無改造で進めました。オペアンプもそのまま、ソケットすら付けていません。

パネル無しで動作確認。
いや、実はフロントパネルが行方不明になりましてね・・・。
10年以上もバラしたままにしておくのは良くないですわ。
新年早々大捜索ですよ。

休日をフル活用してフロントパネルを見つけてきました。
厳重に梱包して保管しておいたのが裏目に出てしまい、見つけるのに苦労しました。

LEDと表示部の名称をテプラで作成して貼り付けます。
地味に大変ですわ。
表示部の色パネルを撤去したら塗装も剥がれちゃって・・・塗り直しました。
外装を仕上げるのって神経使いますね。

フロントパネルを組み付けてほぼ完成!
いやー、長かった・・・!

中央のAccuphaseロゴがちょいと明るすぎかな?
まぁいいや。
左のLEVELボタンで光と同軸の入力切り替え、チャンネルのUP/DOWNでデジタルフィルターを選択します。
UPを押す度に2倍→4倍→8倍シャープロールオフ→8倍スローロールオフの順番に、DOWNは逆の順番で移行するようにしました。

内部全景。
今までで一番キレイに組めたかな。
あきゅの名に恥じない仕上がりだと勝手に思っています。
それでは試聴です。
CDX-1aの時は切り替えても変化が判らないレベルでしたが、コレは劇的に変わりますね。
今回搭載した3種のデジタルフィルターはそれぞれ個性があって変化が楽しいです。
まずは2倍のCX23034。
相変わらずのカラっとしたパワフルな音ですね。この石特有の高域がスパっと切り落とされているような雰囲気も健在です(実際はちゃんと出ていますよ)
聴き慣れている石ではありますが、18ビット出力を活用している効果なのか荒っぽさが控えめに感じます(プラシーボ?)
記憶の中での比較になりますが、DAS-703ESよりも断然イイです(プラシーボ全開)
続いてSAA7220。
まず、音量が下がります。明らかに小さいです。
でも、さすがはSAA7220、パワフルだけど穏やかさと艶やかさを兼ね備えたエレガントな表現はまさにフィリップスサウンド。
PCM1700との組み合わせでも全然イイじゃない。
そしていよいよDF1704。初めてキチンと聴きます。
いやぁ、ビックリです。全然音が違う、変わり過ぎです。
全体的に音が柔らかくてふくよかになりますね。
響きとか余韻がぶわーんって膨らんで迫ってくるの。
この響きが本物なのか作られた音なのかわかりませんが、心地良く楽しめるので全然アリだと思います。
でもね、なんだろう。
なんて言ったら良いのかなぁ・・・
芯が細いけど厚くパワフルで、ワイドレンジなんだけど何処か霧がかかっている雰囲気も。
アナログっぽさもあってイイんだけど、違和感・・・といったら言い過ぎかな。
私のようなCD初期から音遊びをしている古い世代には慣れるまでちょっと時間がかかりそうです。
では、DF1704のスローロールオフとシャープロールオフの違いはどうかというと・・・
これはちょっと・・・変化がわかりにくいですね。
不安になって27pinがH/L切り替わっているか確認しちゃいましたよ。
基本的に音の傾向は同じですが、スローロールオフのほうが響きが少なくなるように感じます。これは意外でしたね。名称イメージからの予想とは逆の結果です。
メーカーさんの製品ではシャープロールオフで使っている場合が多いようですが、なるほど納得。このほうが一般的にはウケが良いでしょうからね。
デジタルフィルター切替式のDACなんて初めて作りましたが楽しいですね!
同一条件での比較なんて、なかなか出来る事じゃないですから。
ひたすら音質追及も面白いですが、こういう邪道な遊びも全然アリだと思います。
まさに自作でしか得られない栄養素ですね。
ったくアホだよなぁ~って思いながら真剣に夢中で組んでいくの、すんごく楽しかったです。
今後は、増え過ぎた変態DACを切り替えるセレクターとか、ちょっと良いヘッドホンアンプとか作ってみようかな~って思っています。
そうしないと、使わずに終わりそうな気が・・・


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