PIONEER S-1300DV修理 ― 2022年10月08日
スピーカー熱が加速します。
ダブルボイスコイルのS-X66が思った以上に好印象だったので、その上位モデルと思われるS-1300DVを軽くポチってみました。
リボンツィータにボロンのスコーカー、S-X66と同じカーボン混入のウーハー搭載なのに何故か安価で入手できるというのが選んだ理由です。
落札金額は340円だったかな?さすがにこの金額で梱包して発送してもらうのは申し訳ないので、直接お店まで引き取りに行ってきました。
手に取ってみるとズッシリ重い・・・。真面目に作られたスピーカーだという事が実感できます。
帰宅して徹底的にお掃除してからバラします。
箱の板厚といい吸音材の量といいネットワーク回路のコダワリといい、何故340円で落札できたのか全くわかりません。
ま、見ての通りエッジが朽ち果てているジャンク品ではありますが。
まずはウーハーのグリルを外します。
外し方がわからないのであの手この手でグリグリと。
ざっとエッジを除去。
本当は残った接着剤も除去したかったのですが、S-X66の時のように割れるとガッカリなのでホドホドで我慢しました。
S-1300DVで検索してみると、プロの修理業者さんでも割れる事を理由に修理をお断りしているようですね。納得です。
フフフ、こういうのを直すのが楽しいんですよ。
エッジのサイズを計測しAliexpressへ発注。
しかし、最近 「一括配送」 という発送方式になったようで、なかなか届きません。
2ヶ月待ちましたが他の商品と共に一括紛失されてしまい、残念ながら届きませんでした。
まぁ、disputeすれば秒で全額返金になりますが (このへんはamazonよりも遥かにしっかりしていますね) 2ヶ月という時間は戻らないわけで。
個人輸入のリスクってヤツですかね。
再注文したら2週間で届きました。やればできるじゃん。
早速交換作業です。
コーンとエッジを密着させるために治具を作っての作業。
芯出しをしつつフレームと密着させる際も治具を作って慎重に作業します。
S-X66よりも芯出しは全然ラクでした。
インピーダンス特性も左右偏差なくビシっと決まりました。
この頃のパイオニアって、恐ろしく特性が揃っている印象。
スピーカーターミナルはワンタッチ式でしたので、利便性を重視してバナナ端子へ交換します。
ターミナルの裏はミッドとツィーターのネットワーク基板が直付けされています。
基板上にはツィーターを過大入力から守るサーキットプロテクターが。
コレね、経年で必ずトラブルを起こすのでちょっとキライです。
外して抵抗値を測定。
まぁ、10オーム以上あります。
比較的最近のスピーカーでは見なくなりましたが、昔の、昭和の老人オーディオは爆音が命でしたので、そういった無能な輩から製品を守るための苦肉の策だったのかもしれません。
いや本当にあの手の輩は爆音好きですからねぇ。好きというか自慢したいだけのオーディオですからタチが悪い。
近年はそういうアタマの悪い人は少なくなりましたが、一部のカーオーディオ界隈では受け継がれているようですね。
サーキットプロテクタは撤去して直結に、端子はちょっと見栄えの良いバナナ対応品に交換。
気持ちいいですねー。
前面にあった目立つ打痕。化粧シートがめくれています。
340円なので割り切ってしまえば良いのですが、もう少し目立たないようにしてみます。
ヒートガンで加熱して、折れ曲がったシートを伸ばして接着。
まぁまぁでしょう。
完成!
セッティングして試聴です。
低音重視のドッシリ系ですかね。
立派なツィーターとミッドレンジが付いているので、パイオニアらしい少し攻めた音を期待していたのですが、ちょっと大人しいというか、暗い印象...。
ダブルボイスコイルの恩恵か低域は充実していますが、常に 「重さ」 が付きまとってしまうのがちょっと気になります。
良く言えばイマドキのスピーカーっぽいですね。
耳障りというか不快な音は出さないので、どんなジャンルもそれなりに鳴らしてくれそうです。
なんか、今年になってから一気に増えてしまいました。
ここまで来ると、スピーカーセレクターが必要になりますね。
たしか、昭和の店頭デモ用のセレクターが倉庫の奥にあるはずなので、引っ張り出してメンテするとしましょうかね。
あれなら5台のアンプと20ペアのスピーカーを切り替えられるので・・・!
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